協業に至るまでの熟練のノウハウを
メソッド化するプロジェクト

  • クリエイティブ組織開発
  • ツール開発
  • デザインプロセス構築

イノベーションを立て続けに生み出しつづける富士フイルム。このオープンイノベーションのデザインプロセスを、誰にでもできるメソッドにすることがこのプロジェクトのミッションだった。複数の企業が互いにwinwinとなる事業領域を見つけ出し、共創していくシナリオを構築する。この熟練の技をプログラム化し、インストールしていくプロジェクトである。

課題

オープンイノベーションに成果を上げていた富士フイルム。しかし、その創出プロセスは非常に難しく、属人的になっていた。

共創と取り組み

イノベーション創出を更に強化・加速を実現したいと考え、「質よく」「早く」「確実に」構築できる、共創のための「テーマ創出プログラム」を構築したいと、グラグリッドにご相談があった。

価値化したこと

これまでにない共創のための「テーマ創出メソッド」の開発に成功!さらに、ワークショップで活用できるツールおよび、組織内での運用マニュアルを制作し、組織導入をサポート。

課題&実現したいこと

これまでオープンイノベーションを創出してきた富士フイルムには、ハイパフォーマンスを出し続けているエキスパートがいました。高い技術力を誇る富士フイルムが、他社とコラボレーションしていくためには、所有している技術を機能価値として捉え直し、社会との接点を見つけ出すことが必要。それはまるで、ミクロの世界とマクロの世界をつなぐ、壮大な視野転換が必要となる高度スキルでした。

しかし、この高度スキルは、次世代に伝承するには、あまりにも属人的。これらのノウハウを表出させ、誰にでも運用可能で、再現性のあるメソッドを開発していくことが必要でした。
そして、私たちは、共創のための「テーマ創出プログラム」を構築できないか?というご依頼をいただきました。

共創と取り組み

そこでグラグリッドでは、 「エキスパートの知見と課題意識の表出化」「世界のクリエイティブメソッドのリサーチ」から始め、メソッドの骨子となる考え方のフレームワークを考案。富士フイルムのメンバーと、数々のプロトタイピングを繰り返すことで、「共創のための領域の模索方法」を共に検討しました。

メソッドを構成する活動プロセスが構築できた後は、メソッドのためのツールの作成へ。模造紙大の大きなワークシートや、マグネットタイプの情報カードを用い、クリエイティブセッションのパイロットテストを実施。よりスマートに、効率的に実現できる方法を模索しました。

価値化したこと

これまでにない共創のための「テーマ創出メソッド」の開発に成功。「互いの強みを知り」、「社会に貢献できる領域を探し」、「具体的なテーマを設定する」という流れで、協業のための新しい共創シナリオが創出できるメソッドになりました。

今では、六本木のFUJIFILM Open Innovation Hubのプログラムの1つとして活用されています。さらに、ワークショップで活用できるツールおよび、組織内での運用マニュアルを制作し、組織導入をサポート。ファシリテーションの細かなサポートも行いました。

クライアントの声

今まで当社が取り組んできた共創のプロセスは、1件1件プロセスもアプローチも異なっていたので、それをメソッドとして落とし込むことは本当に困難な課題でしたが、 グラグリッド様が私共の共創活動を1つ1つ丁寧にインタビューし、グラレコを活用しながら活動を可視化して下さったことで、成功や失敗のキーポイントを明確化することができたのが このプロジェクトが成功した最大の要因だったと感じています。

新型コロナウィルスの感染拡大直前に完成したこのプログラムは、オンラインのワークショッププログラムとしてコロナ禍に大活躍致しました。
現在も少しずつ内容を進化させながら私たちのオープンイノベーション活動を支えるメソッドとして活用しております。(前田 様)
team

グラグリッドメンバーのコメント

熟練のメンバーのノウハウはとてつもなく大きく、深く、それをひもときながら、メソッドに落とし込む作業は、本当に大変でした。
考え方の原理をつくってからも、セッションの状況やファシリテーションの状況によって、その価値は大きく変わっていきます。その中で、チーム一丸となって、ゴールをめざし、作り上げてこれたことが、このプロジェクトの成功の要因だと思っています。(三澤)