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建物と人の未来を、ともに育み、描き出す

  • グラフィックレコーディング
  • ビジョン創出

2019年春に梅光学院大学の新校舎「The Learning Station CROSS LIGNT」が竣工されました。
この新校舎は、「場が学びを変える」をコンセプトにアクティブラーニングの促進を目的としています。
新校舎の建築にあたり、「利用者である学生や教職員が『学びの場』のビジョンを語り合う」ワークショップが行われました。グラグリッドは、そのワークショップの中で、ビジュアライズを通して、参加者同士の話し合いを促進する役割を担いました。

課題

校舎のあり方をとらえるために、多様な利用者の学びに対する考えや理想とする学び方を知るワークショップを開催。ワークショップで得られた利用者のひらめきをその場だけのものとせず、形として持ち帰り活用したいという課題がありました。

共創と取り組み

グラグリッドメンバーは
・身体を活かして、大きなロール紙に参加者のひらめきをダイナミックに描きとっていく
・利用者である参加者自らが、よりひらめきを加速していけるようなビジュアライズ方法のレクチャー
・ワークショップからあふれるように生まれた建築家がインスピレーションを得るためのコンセプトを、感性豊かに絵で記録
といった取り組みを提案してクライアントとともに実践しました。

価値化したこと

・利用者自らが体験し考え、新しい価値を生み出していける
・建築の設計へ活かすための足掛かりとなる利用者の創造的なひらめき
の2つが価値となりました。

課題&実現したいこと

まったく新しい「学びの場」のビジョンを、学生、教職員、建築家が語り合う

梅光学院大学の新校舎建築プロジェクトにあたって、小堀哲夫建築設計事務所・同志社女子大学上田信行教授・ハイライフ研究所らのチームは、ワークショップを企画しました。ワークショップの目的は、プロジェクトを単なる建物(ハード)の建築だけで終わらせず、校舎を利用する人(ソフト)たちに「学びの場」のビジョンを語り合う機会を用意することです。

ひらめきは瞬間的で形として残らない。どうすれば設計に活かせるひらめきを形にできる?

このワークショップの特長は、建築家とともに、梅光学院大学の樋口紀子学院長をはじめとする教職員や学生など、新校舎を利用する多様な人がお互いに語り合うという点にあります。ワークショップでは、利用者の学びに対するひらめき、イメージ、ビジョンを対話から有機的に生み出すことが狙いでした。ワークショップで得られた利用者の学びに対する考えや理想とする学び方は、校舎のあり方をとらえる貴重な意見となるためです。

しかし、ワークショップで生まれた多種多様なひらめきは形として残らず、持ち帰ることが難しいという課題がありました。「このひらめきを視覚化するにはどうしたら?」と、相談をいただいたことから、私たちのプロジェクトへの参画が決まりました。

共創と取り組み

参加者のひらめきを生み出し、形に描き留めるビジュアルファシリテーション

ワークショップではテーマをプレイフルとしており、当日の状況を見ながら臨機応変に内容を変えていきました。私たちはプレイフルなワークショップの流れを把握した上で、「その場で参加者のひらめきを生み出す」、「そのひらめきを描き留める」というビジュアルファシリテーションを実施しました。

ダイナミックに身体を活かして、大きなロール紙に参加者のひらめきを描きとってゆく

ワークショップでは、参加者が語ったひらめきを教室いっぱいのロール紙にダイナミックに描き留めていきました。わくわくしたイメージ、疑問、不安など、ロール紙いっぱいにひらめきが視覚化されます。そのロール紙を囲み、参加者全員で対話しながら互いの考えを深め合っていきます。この深め合う対話もダイナミックに描くことで、参加者は視覚的にも刺激を受けて、さらに新しいひらめきを生み出していきました。

最初は緊張して言葉少なだった学生からは「ガラス張りの授業ならいろいろと新しい出会いがありそう!」「ただ、その場合は、障害のある学生にとっても集中して学ぶことができるように配慮が必要そうだね」といった声が、どんどんあふれ出してきました。
そんな声を聞いた建築家も、感じたことをその場で参加者へ伝えます。私たちはこうしたやりとりもグラフィックに描いていきました。ワークショップ会場の教室は、たくさんのひらめきであふれていました。

利用者である参加者自らが、よりひらめきを加速していけるようなビジュアライズ方法のレクチャー

対話を受けてブラッシュアップされた建築模型を見て、さらに参加者が校舎の新しい利用方法をひらめいていきます。鍵となったのは、参加者自らが「描きながら考える」こと。私たちは、ひらめきを加速するためのビジュアライズ方法を参加者へレクチャーしました。参加者自らがペンを持ち、思いやビジョンを描き出していきました。

ワークショップからあふれるように生まれた建築家がインスピレーションを得るためのコンセプトを、感性豊かに絵で記録

ワークショップで生まれたひらめきや参加者同士で話し合われた新しい校舎のコンセプトを、文字だけではない感性豊かなグラフィックとして描いていきました。その人ならではの利用シーン、込められた思い、期待感など、ワークショップの場にあふれ出たエモーショナルでパワフルなひらめきやコンセプトの数々。それらをそのまま体感できるダイナミックなグラフィックとして作成していきました。

価値化したこと

未来を見据えるための「足掛かり」

私たちの手によって描かれたグラフィックは、校舎のあり方をとらえるためのインスピレーションの源として建築家たちに用いられ、これまでにない新しい教育空間が設計されていきました。
結果として未来を見据えるための「足掛かり」となり得たのが、私たちの描いたグラフィックでした。ひとつには、参加者自らが自分で体験し考え、異なる立場の参加者と対話しあう足掛かりとして。またひとつには、創造的なひらめきを、設計へと活かす足掛かりとして。2つの足掛かりをつくりだすことで、新校舎建築プロジェクトに貢献しました。

ブランディングへの貢献

梅光学院大学の広報においても、グラフィックを用いたワークショップの様子を撮影した動画やグラフィックが用いられました。世界へ羽ばたく新しい学びの場としてのブランディングにも貢献しています。