地域の魅力を見つけ出し、
共に育む仲間に出会う

  • コミュニティ醸成
  • デザインプロセス構築
  • ビジョン創出

JTB様と共同開発した地域デザイニングプロセスを活用し、地域の方々と地元の魅力を再発見。
この活動を通じて生まれた地域コミュニティでは、観光商品開発活動が現在も継続しています。

課題

観光推進エリアで、地域に根ざしながら観光資源となる特色を見つけるには?

共創と取り組み

地域デザイニングを活用し、地域の方々自身が地域の魅力を発見。自走していける地域活性に。

価値化したこと

地域の皆さんの思い出をたどりながら地域への関心を高め、郡山の新たな魅力を発見。

課題&実現したいこと

JTB様と共同開発した地域デザイニングの考え方を郡山で活用し、観光や地域活性が自走するしくみづくりを目指しました。

しかし地域の皆さん主体で自走するしくみになるまでは、さまざまな課題と向き合う必要がありました。
安積疏水の説明看板
たとえば旅行業の関係者、地域支社、また地域の観光協会や地域産業の関係者など、ステークホルダーの複雑さをともなう点。
そして当初地域の皆さんのリード役になるようなキーマンが見つかっておらず、「なんとかしたい意志はあるが待ちの状態」という課題も。

皆さんにより主体的に関わってもらえる体制を考え、メソッドを刷新しながら地域関係者とのチームをつくり、能動的なメンバーに自走を引き渡す必要があることが重要だと考え、プロジェクトを進めました。

郡山市事前視察

共創と取り組み

地域の魅力を、地域にいる人たちで見つけていくため、ワークショップを通じ参加者も事務局もともに考え合うプログラムを設計。同時に事務局関係者との連携により継続的な活動基盤づくりを行いました。

ワークショップの概要

・「観光」に必要な考え方のインプット
・地域の人々の思い出を共有し、今まで知らなかった地域の隠れた資源・魅力を発見
・思い出×ターゲット像による観光体験のストーリーづくり
・観光サービスの創出
・フィールドワークによる地域の魅力の再確認
・個々のアイデア、観光資源の発見など、一連の地域の関係性醸成を通じて見えてきたものをコンセプト化
・今後の自走に際し旗印となるようビジュアルデザインを制作(VI)

キックオフワークショップ フィールドワーク風景 フィールドワークでの視察・自然現象しぶき氷

価値化したこと

これまでは見出しきれていなかった地域の魅力を、自らの力で発見できる市民の関係性を生み出し、商品造成につなぐことができました。

キックオフ当初、地域の産業関係者、学校関係者、さらには行政の人も「ここには特に何もないんです」と控えめに言われる光景が少なくありませんでした。
しかし、お互いに知っているようで全く知らなかった地域の側面を発見し、自ら関心を高めながら地域の魅力を見出すことができることが分かりました。

また、この活動で育まれた地域メンバーの関係性自体が無形の価値となり、現在も続く観光商品化や時期アイデアづくりにつながる基盤となりました。

体験ストーリーの発表風景

クライアントの声

郡山市観光協会 川村様より

おかげさまで、今年は5本の魅力再発見バスツアーやモニターツアーなどを計画しております。具体的にはワークショップで出された参加者の意見や実際に現地を視察した経験をもとにコースを設定いたしました。

今(2019年8月現在)では「食と酒」を中心軸に据えた素材開発に取り組んでおり、何を魅力としてとらえるべきか、当初のもやもや感が漂う状態から、方向性が定まってきたと感じております。共に活動したコンセプトメイクまでのプロジェクトがあったからこそと、あらためて感謝申し上げる次第です。

また、本プロジェクトで皆さんとフィールドワークをした安積蒸溜所を舞台に東北最古のクラフトウイスキー(安積蒸溜所) 作り手に学ぶテイスティング講座プラン」を商品化することが決定しました。このプランはJTBエースの2019年度今下期パンフレットへの掲載が決定いたしました。

ワークショップ参加者のことばより

「自分たちの地元には観光になるようなところは無いと思ってたけど、参加者同士で話を聞いていたら、名前を知っているところもあった。」
「自分の足で行ったことはなかったけど、行ってみたらすごかった!」
「体験のストーリーを考えていたら、こんな人がこんな風に楽しんでくれそうだと、色んな人の顔が浮かんできた。」

郡山の皆様とのプロジェクト打ち上げにて
郡山の皆様とのプロジェクト打ち上げにて

グラグリッドメンバーのコメント

郡山で体験した自分だけのエピソードを共有し合う中で、互いに知らなかったことを発見しながら、活き活きと盛り上がったのが印象的でした。見つけたものは観光資源だけではなく、新しい関係性で。今もその関係性の上で新しい活動が続いていることを本当に嬉しく思います。